SONY S-Log3 Licenseとは

Sony S-Log3 Licenseは、Sonyが提唱する SR Liveで扱うS-Log3 OOTFをISminiシリーズで利用できるようにしたWonderLook Pro用ライセンスです。本ライセンスを導入することにより、HDRC-4000などのSR Live対応製品を使用した時と同等のビューイング環境を構築することができます。


本ライセンスは、IS-miniシリーズの特定のハードウエアに紐づいて与えられ、S-Log3 OOTFを利用した変換は、ライセンスされたIS-miniシリーズのみで利用可能です。


SONYのSR Liveワークフローでは、HDRC-4000によるレンダリング、およびS-Log3 Live機能付きモニタによるビューイングを行います。両者(1および2)は同一の映像となります。


1. HDRC-4000とS-Log3非対応のモニタでの構成

 



2. S-Log3 Live対応モニタでの構成




以下、S-Log3 Licenseで利用可能となる変換を組み込み、同等の結果を得る構成を説明します。


S-Log3 Licenseを使用すると、下記の構成を取ることができます。HDRC-4000やS-Log3 Liveモード付のモニタがなくても、SR Liveのワークフローで製作することができます。


3. S-Log3 License使用時の構成例

S-Log3 Licenseを使用すると、下記の構成を取ることができます。HDRC-4000やS-Log3 Liveモード付のモニタがなくても、SR Liveのワークフローで製作することができます。





4. S-Log3非対応カメラをS-Log3 Licenseで使用する構成例

また、使用可能なカメラがSONYのカメラに限定されなくなります。S-Log3 Licenseを使用すると、下記の構成を取ることができます。HDRC-4000やS-Log3 Liveモード付のモニタがなくても、SR Liveのワークフローで製作することができます。




SONY S-Log3 Licenseの購入

S-Log3ライセンスは個別のLUTBOXハードウエアに対して与えられるライセンスです。現在は、IS-mini/IS-miniXおよびIS-mini4Kのみ対応しています。代理店にデバイス情報を伝えてから購入するする必要があります。手順はこちらを参照して下さい。


希望小売価格は下記を参照して下さい。

Device

Price for one unit

IS-mini/IS-miniX

$150

IS-mini4K

$400



SONY S-Log3 Licenseの使い方

S-Log3 Licenseを取得すると、S-Log3 OOTFを使用したLUTをライセンスされたLUTBOXに送信して使用できるようになります。

ライセンスされていないLUTBOXの場合、S-Log3 OOTFを含んだワークフローを選択することはできますが、LUTBOXに送信することはできません。

LOOKとして保存することはできますが、ライセンスがあってもExportすることはできません。LUTBOXに送信して使用することだけが可能です。


S-Log3 Licenseがアクティベートされると、下のように、IS-miniのアイコンにSマークが表示されます。このデバイスでは、S-Log3 OOTFを含んだ変換が利用可能です。



1. Presetから選択して使用する

最も簡単な方法は、プリセットの変換から選択して使用する方法です。




カラーコレクションダイアログの"Preset" ボタンを押し、"Sony S-Log3 Conversions"を選択します。



左側の4つが、変換グループ、右側がそれぞれのグループに含まれる各々の変換を表示しています。

左側の変換グループをダブルクリックすることでそのグループに含まれるすべての変換をルックリストにロードします。

右側の変換の一つをダブルクリック、または選択して"Apply Selected Look"をクリックすることで、選択された変換をロードして、ルックリストに追加します。



ルックリストでは、S-Log3 Licenseの対象となる変換には、上記のようにApplyの項目にSマークが表示されます。



ライセンスの無いIS-miniにライセンスが必要な変換を送信すると、下記スクリーンショットのように、

 ①デバイスのgen lockマークが赤くなる

 ②ステータス情報に、ライセンスエラーが表示される

という状態になります。



2. Color Space Conversionから選択する

Color Space ConversionからS-Log3 OOTFを選択することができます。S-Log3に対応していないカメラに対しても使用することができます。

例えばSONY F-35のS-LogにS-Log3 OOTFを適用してHLGとして利用する場合、下記のようなセッティングを行うことができます。



RenderingでS-Log3 OOTFの選択は次のように行います。


まずはRenderingのNONEの部分(どこでも良い)をクリックすると、Rendering選択のダイアログが表示されませす。

Renderingが設定されていない状態は下記の画面になります。




左側の"ACES 1.0/OOTF"のタブの"OOTF for HDR"をクリックすると、自動的にアクティベートされ、右側のRenderingの選択が可能となります。

ここからS-Log3 OOTFを探して選択します。


右下の"Select"ボタンを押して、S-Log3 OOTFの選択は完了です。