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LUTとは

LUT 基礎講座

みなさん、こんにちは。大西です。

映像の色を変えるときに、よく”ラット(LUT)をあてる“と言います。

普段仕事で使うので、なんとなく分かっているようで正しくは分かっていないような”ラット(LUT)“という言葉。

このページでは、今後LUTに関連する解説をします。

みなさまが本ページを読むことで、”なんとなく分かっているもやもや感“が少しでもクリアになると嬉しいです。

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※講座の内容は変更になる可能性があります。

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第一回 LUTの基本

第一回の今回は、LUTの基本中の基本として「1次元LUT」を例に説明したいと思います。

LUTは「ラット」「ルット」「テーブル」「エル・ユー・ティー」などと業界によっていろいろな呼ばれ方をしますが
入力の数値に対応して出力すべき別の数値を記載した一覧表
にすぎません。

画像処理で使われるLUTの場合は、RGBの3つの数値セットを別のRGBの数値セットに変換する役割を持っています。

図1はLUTの考え方を示した図です。

ここではまず簡単な例として、入力が一つの整数、出力も一つの整数という
1次元LUTを見てみましょう。

横軸が入力値、縦軸が出力値を示しています。

例えば、入力値80の場合、出力値は50に変換されます。(A)
同じように、入力値170の場合は出力値220(B)に変換されることを
示しています。

入力値が8bitの場合は、0〜255の256個の入力値に対応した256個の出力値が
必要になります。この組合せを全て書き出すと、図2のようになります。

これがLUT(1次元LUT)といわれるものです。

この例では入力値を図2の左の列で参照して、それに対応する出力値を
右の列から読み取るので、まさに参照(Look Up)する対応表(Table)
Look Up Tableの頭文字をとってLUTと呼びます。

では、このLUTを使って入力RGB=(80,80,80)を変換してみましょう。

入力値80に対する出力値は50となっているので
出力RGB=(50,50,50)に変換されることが分かります。

次に、R,G,Bそれぞれ異なるLUTで変換する例を見てみましょう。
図3のようにRGBそれぞれにR用LUT、G用LUT、B用LUTの3本のLUTを
使用します。

これを使えば、Cの入力RGB=(80,80,80)は、出力RGB=(50, 75, 25)へ
出力され、RGBがそれぞれ異なる値に変換されることがわかります。





ところが!

実は、このRGBの1次元LUTだけでは表現できない色変換があります。
例えば、彩度だけをコントロールする色変換はこの1次元LUTでは出来ません。
そのような場合には、より複雑な「3次元LUT」が必要となります。

今回は、LUTの基本的な概念を理解していただくために、1次元LUTについて
説明しましたがいかがでしたでしょうか?
次回は3次元LUTについてより詳しく解説していきたいと思います。
乞うご期待!

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