高輝度モニタをHDRモニタとしてキャリブレーションする

HDRの素材を確認できる十分な輝度を持っているにも関わらず、HDRの設定がない、民生用のため精度が低い、など、業務用マスタモニタとしてそのままでは使用できないモニタがあります。

このようなモニタも、WonderLookProのモニターキャリブレーション機能を用いてIS-miniでキャリブレートすることにより、HDRモニタとして使用できるようになります。

モニタキャリブレーションの基本的な説明は、こちらを参照してください。ここではHDR設定に関するポイントを解説します。


Manage Monitor Calibrationの画面で、ターゲットの設定を行います。ここでは、Rec2020/ST2084を選択します。


キャリブレーションの準備の途中で、白パッチの明るさを計測する画面があります。

ここで明るさを計測して、モニタの設定が間違っていないことを確認します。下記はSONY製BVM-X300のST2084モードで計測したものですが、970nitsとほぼ仕様通りの明るさとなっていることが確認できます。

Monitor Brightness SettingはKeep Monitor Brightness固定となります。この設定で、モニタの輝度を最大限生かした出力ができるようになります。ただし、モニタの明るさより明るい画素はモニタ最大値にクリップされ、正しい再現とはなりません。民生用モニタで実装されているようなクリップは行われないので注意が必要です。要所要所でWarinig機能を活用し、モニタの輝度範囲を超えている部分を確認して下さい。





他のHDRに関する説明はこちら。


①HDR撮影を現場でビューイングする

②HDR向けルックを作成する

③HDR/SDRを同時制作する(生放送含む)

④HDR素材をSDRに変換して、SDRコンテンツとして利用する

⑤SDR素材をHDRに変換して、HDRコンテンツとして利用する

⑥高輝度モニタをHDRモニタとしてキャリブレーションする


上記について設定方法、支援機能について解説します。